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第41回 「金融危機と現地採用」 
Author : セルナジャヤ 高橋
Posted: 2008-11-21 00:00:00 | Category:
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第41回 「金融危機と現地採用」 

米国発の「サブプライム問題」から始まった金融危機による世界的不況のあおりを
受け、生産計画や予算の見直しなど混乱している企業も多いかと思います。
先日ジャカルタ特別州の来年の最低賃金が決定され、前年比10%アップの
月額106万9865ルピアと、ついに100万ルピアを超えました。ますます企業の
負担が増え、まずは「コスト=人件費」の削減と考える企業が多い中、雇用事情も
当然のことながら変わることになります。不況による解雇で失業者が増えるこ とや、
正社員雇用を見合わせる傾向などが懸念されています。

 ◇なぜ日本人を採用? ローカルに十分説明

 現状を見る限り、リクルート事情にさほど大きな影響はまだ出ていないようですが、
高いコストのかかる駐在員に代え、日本人の現地採用を検討し始める企業がありました。その日本人現地採用ですら見送る企業もあります。

  この連載では、世界金融危機が起きる以前から、日本人の現地採用が増加傾向にあることを何度かお伝えしてきました。海外人員の不足が言われている日本の現状や駐在員のコスト、ローカリゼーションの実現に向け、今後ますます現地採用は日系企業の課題となっていくのではないでしょうか。

 これまで日本人を現地採用されたり、既に現地採用の日本人数人が勤務している企業の多くは現地採用に関する取り決めを設けられており、インドネシア人スタッフも接し方に慣れています。

  一方、初めて日本人の現地採用を試みる企業の中には、必要としながらも「最終的に本社からの承認が得られなかった」と実現しなかった事例や、あるいは「通 勤車が
支給されたり、日本人というだけでなぜ優遇されるのか?」など、待遇面の違いから
インドネシア人スタッフに受け入れられないケースもあるようです。

 実際、現地採用の日本人が「インドネシア人スタッフに無視され、尋ねても答えてくれない」というのは、よく聞く話です。ローカルのマネジャーとのバランスを気にされ、採用条件に悩まれている企業の話もよく聞きます。

 日本語に堪能なインドネシア人がたくさんいる中、なぜ日本人でなければならないのか?その理由を十分考慮し、インドネシア人スタッフにもその日本人の役割をきちんと説明することが必要です。

 また、現地採用されて働く方も企業のニーズに応えるべく、インドネシア人スタッフを納得させるだけのパフォーマンスが求められることを忘れてはいけないと思います。
 インドネシア人と日本人の考え、感覚の違いが多々取り上げられますが、「あの日本人はローカル化している!」と言われないように、日本人としてのワーキングカルチャー、ビジネスマナーを持ち続けるとことが大切です。

時事速報インドネシア便掲載

 

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