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第56回 「華人系インドネシア人」 Author : セルナジャヤ M Posted: 2010-03-12 00:00:00 | Category: 時事速報インドネシア Share this post :
第56回 「華人系インドネシア人」「華人系インドネシア人の候補者はいますか?」「優秀な方が多いようですね?」。そういったご質問・感想を邦人の管理ご担当者から近年よくお聞きします。
華人系インドネシア人は積極的に行動でき、商売につなげることが得意で、数字にも強い、という認識を持っている方が多いようです。「営業に来られた方が華
人系だった」「取引先の管理者が華人系」という話もよく聞き、ジャカルタ特別州内の企業を中心に、華人系を意識的に採用している企業が増えているようで
す。
◇営業・経理に優位性 起業意欲活用で妙味
「中国人=商売好き」というのは世界共通ともいえます。インドネシア
ではオランダ統治時代から商業の分野で華人系インドネシア人の能力が重宝され、優遇されてきた経緯があります。現代でも、商売のノウハウやネットワークの
大切さを日々、家庭で教えられる人が少なくないようです。中学生の子どもに為替や国際関係、政治情勢などを教えている者が弊社の従業員にもおりました。
華人系が求められる職種として最も多いのが営業と経理です。取引先がローカル系企業だと華人系の経営者が多いため、より円滑に商談を進める目的で、特に営
業職で重視されます。また積極的に仕事をするタイプが多いとみられることも理由のようです。経理職では、彼らの持ち味である勤勉さや計算能力の高さが買わ
れています。非華人系の従業員と深く交わることが少ないため、経営者サイドに引き寄せやすく、不正を起こしにくいともいわれています。従業員数が20人規
模の会社や駐在員事務所などでは、経理マネジャーが総務も兼任、またはオフィス全体を管理するケースもあり、華人系が多く活躍されています。
た
だし「自分で起業したい」という志を持つ人も多く、実社会で経験を積んだ後に商売を始めたり、家業を手伝うために退職したりするケースもあります。ある販
売会社では彼らの起業意欲を逆手に取り、従業員に独立の機会を与えて販売代理店を設立させたところ、本人の希望に合致し、予想以上のペースで企業利益を押
し上げた、という話を聞いたこともありました。
優秀な人材を逃さないためにも、彼らの能力を認め、評価し、やる気を引き出す工夫を続けていくことが、当地で円滑に事業を行える鍵ではないかと考えます。
時事速報インドネシア便掲載
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