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第42回 「解雇の波紋」
Author : セルナジャヤ 高橋
Posted: 2008-12-19 00:00:00 | Category:
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第42回 「解雇の波紋」

早いもので、今年も残すところ2週間足らずとなりました。日本は新年を迎える準備で
慌ただしく過ぎる師走です。インドネシアはイスラム教徒が大半を占める ことから、
レバラン(断食明け大祭=今年は9~10月)が日本でいう「正月」のようなものなので、年末はカレンダー通り仕事です。年中暑くて季節感がない ことも加わり、何年経っても年末という実感がわかないのはわたしだけでしょうか? 

 世界的な不況のあおりを受けたコスト削減で、生産ライン調整のため30、31日を急きょ休業とし、12月25日~1月4日まで11連休とするところも今年は多いようで、例年にない気持ちで新年を迎えることができるかもしれません。

 ◇海外に活動の場求め、在日本の求職登録増
 インドネシアで12月といえば、各地方政府が毎年1月1日から実施する最低賃金の引き上げに合わせて賃上げを行う企業も多く、まさに“春闘”の季節といえます。毎年この時期なると昇給率の話をよく耳にするのですが、今年はちょっと違います。

  金融危機による世界的な不況のニュースが連日、各メディアで目立ちます。「X社が来年は×%減産」や「Y社がいつまでに何人解雇予定」などといった厳しい ものばかり
です。事実、エルマン労働・移住相によると、この不況の影響で11月末までに約6万人の雇用調整が実施ないし決定されたそうで、その労働・移住 省報告の内訳を見ると、解雇が約1万7000人、レイオフ(一時解雇)が約6600人。さらに今後予定される解雇が約2万4000人、一時解雇が約1万 9000人に上る見通しだそうです。通常は派遣社員や契約社員から雇用打ち切りとするので、もともと“労働者寄り”と言われている労働法の下、求職者の正 社員願望はますます強くなると思われます。

 弊社の求人状況を見ても、特に増員目的の求人はいったん見送る企業が増えて
おり、求人は減少している にもかかわらず、求職登録者は増加傾向にあります。
日本人についても、日本在住の登録者が少しずつではありますが確実に増えていす。これは新卒者の内定 取り消しが相次いだり、日本国内での就職が困難なため、活躍の場を海外に求める傾向が強まっているからだと思われます。

 人員削減や解雇問題が大 きく取り上げられるようになったのを機に、「人材の動きが活発になる分、優秀な人材を獲得しやすくなるのではないか」として、リクルート活動を行う企業も あるようです。また「リストラ対象にならないよう、従業員はこれまで以上に一生懸命働くだろう」とか、「暇になった時間を利用し、日ごろ実施できない社員 教育に力を入れる!」といったポジティブな見方もあります。

 いずれにしても、景気回復の見通しがまだ立たない現状では、「いつ解雇されるか分からない」「物価は上がっているのに、昇給はあるのか?」と従業員たちも不安を抱えているので、慎重な対応が求められます。

時事速報インドネシア便掲載

 

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