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第24回 従業員のお金の貸し借り Author : セルナジャヤ 高橋 Posted: 2007-03-30 00:00:00 | Category: Share this post :
第24回 従業員のお金の貸し借り先日、某日系企業の社長から「あるマネジャーが会社から借金をしていたが、金額がかなり大きくなり、お金がないから返せないと言われ、困っている」という
話をお聞きしました。そのマネジャーの妻が連帯保証人となり、借用書を作成していたそうですが、 「そんなものは知らない!」と開き直り、会社にも病気を理由に出勤しないことが多いそうです。ここまでに至った詳細はお聞きしませんでしたが、借金は1億ルピアを超えるとのことで、その金額に驚きました。このよ
うなケースは特別だと思いますが、インドネシアではお金の貸し借りは日常茶飯事で、従業員が会社や上司に借金を申し入れる話をよくお聞きします。
◇社内で申し入れ頻繁、給与の天引きも一案
以前、求人企業に紹介したある転職希望者が、採用が決まった段階になって「今の会社に借金をしていて、まだ返済が残っているので辞職できない」と突然言っ
てきたことがありました。この会社は、福利厚生の一環として従業員への貸付制度を設けていたそうです。このようにきちんとした制度を設けていれば、毎月の
給与から天引き・回収することが可能で、従業員が借金を踏み倒して転職してしまうなどのトラブルも起こりにくいでしょう。一方、総務・人事担当者や購買担
当者がその地位を利用し、社内で個人的に従業員に対して高利な貸し付けを行っていたという話もお聞きしたことがあります。
また、運転手
から「×××で困っているので、お金を貸して下さい」と頼まれ、困ったことがある方も多いのではないのでしょうか? 会社で雇っていようが個人で雇ってい
ようが派遣だろうが、運転手は駐在員の方々にとってとても身近な存在で、付き合いが長く親しくなればなるほど借金を頼まれると断り切れず、つい貸してしま
うこともあるのではないのでしょうか。
先日も、日系企業の方から、「運転手にお金を貸している。初めの頃は約束通り毎月決まった金額を
返済していたが、今では何かと理由を付けて毎月の返済を怠っている」とのことで、毎月の給料から天引きできるものかどうか-との相談を受けました。借金の
理由には同情するものもありますが、それを安易に信じて後々もめることもよくあるようです。運転手から借金を求められた場合、 (1)ある程度の良好な関係
保持を望むのなら「戻ってこないかもしれない」と 割り切って貸す (2)人情と雇用関係は別と割り切って、貸すのを見送る (3)借金返済と給与支払いを絡め
たルールを運転手と決める などの方法をとった方がいいかもしれません。
運転手に限らず、▽個人レベルでお金を貸す場合でも借用書を作成する▽限度額を決める、などのルールが必要です。
時事速報インドネシア便連載
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