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第82回 「好景気により不足する人材」
Author : セルナジャヤ 森
Posted: 2012-05-15 00:00:00 | Category: 時事速報インドネシア
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第82回 「好景気により不足する人材」

第82回 「好景気により不足する人材」 
 2010年以降、日系企業による会社設立ラッシュが現在まで続いていますが、製造業ではようやく工場の建設が終わり、今年から生産をスタートさせる企業も少なくありません。また商社業では、顧客の確保のため日本人駐在員がこれまで営業活動を行っていたものの、想像以上に取引案件が多く、インドネシア人スタッフを増員する企業も増えています。今年は設立後の進展を見る年になると思われますが、その一方、特定の職種では人材が不足している現状も浮き彫りになりつつあります。
 現在の人材状況についてお話しをしてみましょう。

 ◇最も不足する「日本語通訳」
 日本語の能力が高い低いの問題はあれど、必要がなくなれば契約を終了される通訳という職種に、応募をしたがらないという特徴があります。特に、日本の大学へ奨学金などを利用し留学経験のある者や、日本語能力検定試験2級以上を取得した人材は優等生という位置付けでもあり、自身の意見が尊重されない通訳としての仕事に永続した興味が抱けず、「人事」や「製造」といったより専門性の高い、会社の中でも重要な位置付けとされる職種への異動を求めていきます。

人気のない理由
・日本からの出張応援者が帰国すれば契約終了となることが多い
・プロジェクト単位で雇用され、正社員雇用となる比率が低い
・自分自身の意見が言えない
・通訳という職種に将来性が見えない

 ◇温厚な民族にとって最も苦手な「セールス」
 ジャカルタおよび周辺で最も多い民族はジャワ人とスンダ人です。民族語は違えど、共通する特徴として、他の民族に比べ性格が「温厚で従順」であることが挙げられます。温厚さを生かせる「人事」や「ドライバー」、従順にコツコツと仕事をするという点で「経理」や「技術」などでは大いに活躍をしますが、積極性や交渉力が求められる「セールス」ではパッとしない点があるとされ、商社を運営される日本人ご担当者からも「セールスで有能な人材を見つけることが最も大変」と聞きます。かといって、積極性が強いとされる華人系インドネシア人やバタック人は圧倒的に人口が少なく、起業意識が強いためになかなか採用できないという問題もあります。現在では日系の製造業でもセールス要員を抱える時代であるため、どの業界でも営業は強く求められるものであり、好景気にある中、強いニーズがあると言えます。

ジャワ人とスンダ人の主な特徴
・「相手に失礼なことを言わない」ことを美徳とする文化がある
・回りくどく説明し、相手に話の意図を読ませようとする性質がある
・温厚さが強いとされる半面、積極性に欠ける点がある
・全人口の約60%がジャワ人であり、ジャカルタにおいては大多数である

 上記の「通訳」「セールス」は時間をかけて探すことが必須で、売り手市場にある中、こと細かに採用条件を設定し絞るよりも、幅広く人材を求めることが必要となってくるでしょう。

 

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