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第34回 定着率を高めるには
Author : セルナジャヤ T
Posted: 2008-02-22 00:00:00 | Category: 時事速報インドネシア
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第34回 定着率を高めるには

一般的に定着率が低く、転職率が高いと言われているインドネシア。平均月給水準が低いため、「より良い報酬・待遇を求めて」が最も多い理由の1つですが、 そんな中、設立10年以上の日系製造業で全従業員約60人に対し、これまでの社員の離職者がわずか1ケタという企業の方とお話しする機会がありました。

 ◇相談できる環境作り、毎日の触れ合い大切

  この企業は、設立当初より社員の賃金はほかの製造業に比べても決して高くはないのですが、経営者自身、社員の離職を防ぐために「何よりもコミュニケーショ ン作りが重要」と考え、日々自ら率先して社員へ声をかけ、社内にオープンな雰囲気を持ってもらうよう尽力されたようです。

 そのため次第に社員か らあらゆる相談を持ちかけられるなど、経営者としては本業以外でも忙しい日々を送られたそうですが、そういった相談を受ける中で社員の不満を吸い上げ、そ れらを即解消できるよう人事や管理者クラスとも常に相談しながら不足する部分を補っていったそうです。

 今では管理者クラスも育ち、経営者ご自身 も相変わらず社員からの相談を受けることは多いようですが、設立当初は10人以上いた日本人出向者も、現在ではその方1人だけで経営を行われていそうで す。この企業もお邪魔した際に通された社長室のドアは開けたままになっていましたが、以前にも社員がいつでも報告・相談しやすいにようにと、社長室のドア を常に開けたままにしている社長にもお会いしたことがあります。

 また、社内に「意見箱」や「改善箱」を設け、社員が自由に意見やアイデアを述べられるようにしている企業もありました。実際に改善策が採用された社員を表彰したり、インセンティブとして褒賞を与えている企業の話も聞いたことがあります。

  一般相場以上の待遇を与えている企業でも、社員の離職が多い企業があるのも現状です。その理由としてインドネシア人からよくお聞きするのは、(1)上司へ 相談しづらい(2)指示について十分な説明が受けられない、などのコミュニケーション不足です。日系企業では、「ほうれんそう」の徹底を指導されています が、「ほうれんそう」とは何か、なぜ重要なのかを伝えるだけではなく、「ほうれんそう」を行いやすい環境を作ることも忘れてはいけないと思います。

  社員の離職を防ぐにはもちろん、昇給・昇格で成果を認めることも必要ですが、一概に給料を上げるだけでは解決策といかないことも多々あるようです。社員も 1日の大半を会社で過ごす以上、気軽に上司に相談ができる体制を整え、不満が小さなうちに解消させるという環境作りは、社員のモチベーションを維持させる ためにも、企業活動を行っていく上で非常に重要なポイントとなるのではないでしょうか。

時事速報インドネシア便掲載

 

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