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第49回 「ローカリゼーション(2)」 Author : セルナジャヤ 森 Posted: 2009-07-24 00:00:00 | Category: Share this post :
第49回 「ローカリゼーション(2)」今回は、ローカリゼーションの一環として注目される日本人の現地採用について、お話ししたいと思います。まずインドネシアで職を探される方々の理由です
が、出張で来たことがある▽現地の方と結婚する▽インドネシア語を専攻していた▽父親が駐在していた─などさまざまです。何かしら縁があって来られる方が
大半のため、長期でお仕事を求められる方が多いようです。
◇日本人の現地採用増 市内外で需要に差異 企業を訪問するたび、「現地採用
の方が増えましたね」という声を至る所で聞くようになりました。インドネシアにある日系企業は設立から10年を経過した企業が多く、ローカルのマネジャー
クラスも育ち、当初は10人以上いた日本人が現在は2~3人というところも少なくありません。
新規立ち上げを行っている中国・インドに駐在員が
シフトしている現状もあるようですが、このたびの不況で大幅なコスト削減を強いられることとなり、「駐在員体制では福利厚生面でコストが掛かる」「日本本
社から出向できる人がいない」「任期で交代していく駐在員をずっとサポートしてほしい」などの理由で、日本人採用についてご相談を受けることが増えてきて
います。 採用されるポジションもさまざまですが、日系ビジネスでは特に、“日本人としての感性”や“培った技術力”が求められるため、例え流ちょうな日本語を話すインドネシア人でも入り込めない文化があります。
ジャカルタ市内の企業と郊外のメーカー系企業とでは、求められる人材の中身が大きく異なります。市内では主に、営業、カスタマーサービス、貿易実務、事務
所管理、コンサルティングなどに需要があり、英語力が比較的求められます。メーカー系では生産管理、品質管理、製造技術、設備関連、購買、秘書(通訳・翻
訳含む)、営業、経理、人事といった管理が必要な部署が多いだけに求められるポジションも多く、また英語ができるローカルの従業員が限られるため、インド
ネシア語力が求められる傾向が強いようです。
日本人の感性と技術が今後も求められる以上、「日本人ゼロは考えられない。ただし将来的には、駐在
員1人に日本人現地採用1~2人という体制が望ましい」という構想をよく聞きます。海外で職を求める方が増え、不況を境に急激なローカリゼーションが進め
られる中、日本人採用を検討されることも今後の不況を乗り切る一つの鍵となるのではないでしょうか。
時事速報インドネシア便掲載
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