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第43回 「昨年のリクルート事情を振り返 Author : セルナジャヤ 高橋 Posted: 2009-01-23 00:00:00 | Category: Share this post :
第43回 「昨年のリクルート事情を振り返新年を迎え、ご参考までに2008年のリクルート事情を弊社の実績を基に、いくつかの項目別に振り返ってみました。
◇製造業の採用トップ 重要管理職も求人増
<業種別の採用実績>
採用実績の65%が製造業でした。これは、もともとインドネシアに進出の日系企業は製造業が多いためですが、特に08年は日系企業全体的には新規投資は少
なかったものの、二輪・四輪業界を主に工場増設が目立ったため、増員が必要になったことが影響したと思われます。また、製造業はほかの業種に比べ、オペ
レーターレベルからマネジャーレベル、直接部門と間接部門など求人の職種も幅広いのが特徴です。次に多かったのが商社で全体の18%、3番目に多かったの
がサービス業で全体の12%でした。
<職種別の採用実績> 会社運営に重要な経理、人事、営業といった事務・一般職の採用が例年同様、
トップに。これらの職種はどの業界においても需要があることや、特に経理や人事は「横のつながり」を避けるために社員の親族・友人の採用を懸念する傾向が
あることが理由に挙げられます。また、比較的どの業界でも通用するルーティン業務を行っていることから、環境の変化や賃金アップを求めた転職者も多く、企
業にとって早急な補充が必要な点などが、依然として依頼・採用率の高い理由に挙げられます。
次に多かったのは、機械・電気・化学・建築土木関係
のエンジニア、工場管理者などのいわゆる技術系。これは先に述べたように、業種別の採用実績では大半が製造業ということに加え、同業以外への転職が難しい
ためか「管理者の多くが生え抜き」の企業が多く、新卒、20代の若い人材の採用が目立ちます。時間をかけて育成する方針が反映しているようです。
<賃金別の採用実績>
従来、新卒クラスについては各社人事で対応され、人材紹介会社へはスーパーバイザークラス以上の管理職の依頼が多かったのに対し、08年は人材紹介会社利
用は日本人ご担当者だけでなく、ローカルの人事ご担当者からの直接依頼も増えました。また、拡張に伴った新卒クラス(100万~200万ルピア)および
スーパーバイザークラス(200万~500万ルピア)の採用が大半を占める結果となりました。
その一方でローカル化を進める企業が増えたことにより、例年に比べ、シニアマネジャーとGMクラスおよび日本人現地採用(1000万ルピア以上)といった重要なポジションでの採用が増加となったのも特徴の一つです。
さて、09年のリクルート事情ですが、08年後半からの世界不況の影響は大きく、頻繁に人員整理が行われている中、「3、4月ごろまで様子を見る」と新規
採用を控える企業が多いようです。一方でこの不景気だからこそ、不況を乗り切るために優秀な人材を求める傾向も一層強まり、高額でも将来のマネジメント候
補を採用し、ローカル化も急速に進められていくのではないかと考えます。
時事速報インドネシア便掲載
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