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第29回 ジャパニーズ・スピーカー(2)
Author : セルナジャヤ 高橋
Posted: 2007-09-07 00:00:00 | Category:
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第29回 ジャパニーズ・スピーカー(2)

日系企業にとって常に需要の高いジャパニーズ・スピーカー。
一言で「ジャパニーズ・スピーカー」といっても人材によって日本語レベルはいろいろです。バッ クグラウンドも、インドネシアの大学で日本語を専攻した者、日本留学経験者、日本での就労・滞在経験者などさまざまです。ユーザーの求めるレベルも「簡単 な日常会話ができれば良い」「通訳、翻訳ができる」などと異なります。

 ◇2級以上は手当優遇、3級以下では格差小
 そこで、採 用の際の日本語レベルの目安としてよく用いられるのが、国際交流基金が毎年実施している日本語能力試験です。日本語能力試験は1~4級の4段階に分かれて おり、「文字・語彙(ごい)」「聴解」「読解・文法」の3つのセクションから成り立っています。認定基準は以下の通りです。

 1級:高度の文法・漢字(2000字程度)・語彙(1万語程度)を習得し、社会生活をする上で必要な総合的な日本語能力(日本語を900時間程度学習したレベル)
 2級:やや高度な文法・漢字(1000字程度)・語彙(6000語程度)を習得し、一般的な事柄について会話、読み書きができる能力(日本語を600時間程度学習し、中級日本語コースを修了したレベル)
 3級:基本的な文法・漢字(300字程度)・語彙(1500語程度)を習得し、日常生活に役立つ会話ができ、簡単な文章が読み書きできる能力(日本語を300時間程度学習し、初級日本語コースを修了したレベル)
 4級:初歩的な文法・漢字(100字程度)・語彙(800語程度)を習得し、簡単な会話ができ、平易な文または短い文章が読み書きできる能力(日本語を150時間程度学習し、初級日本語コース前半を修了したレベル)

  1級の問題集を見たことがありますが、難しい語彙や漢字が多く、母国語が日本語のわたしですら合格できそうもないと思うくらいでした。一般的にビジネスで 通用するのは2級レベル以上といわれています。例えば、日本語能力試験3級取得の新卒者と日本語の全くできない新卒者では給与にさほど差(日本語手当とし て20万~30万ルピアほど)がないようですが、2級以上になると優遇される傾向が強くなっています。

 インドネシアにある大学で日本語を専攻した卒業生の大半は3級取得者ですが、
年々2級取得者の数も増えており、インドネシア国内の日本語教育レベルは各地で高まっているようです。

  最近の傾向としては、ジルバブ(イスラム女性教徒着用のスカーフ)をかぶっている女性が増えており、以前、某大学の日本語専攻の学生を対象に就職説明会を 行ったところ、約7割がジルバブを着用していました。一方、華人系のジャパニーズ・スピーカーの割合は、全体的に低くなっています。

 次回は、日本語能力試験1級取得者の特徴についてお話ししたいと思います。

時事速報インドネシア便連載

 

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