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第48回 「ローカリゼーション(1)」 Author : セルナジャヤ M Posted: 2009-06-29 00:00:00 | Category: 時事速報インドネシア Share this post :
第48回 「ローカリゼーション(1)」昨年のリーマン・ショック以降、メーカーをはじめ多くの企業は急激な変化が求められました。人件費コスト削減の一環として雇用契約を延長せず、従業員数を
削減したのもつかの間、今度は新型インフルエンザ対策。帰任する日本人も増えたことから、内部調整に悩まされた企業も多かったようです。では、駐在員が少
なくなる中、現状はどうなのでしょうか?
◇日本人駐在員が減少 幹部候補を外部から
駐在員が大幅に少なくなった企業では、ローカリ
ゼーションが急激に進められることとなり、マネジャークラス以上の役職にはこれまで日本人がいたものの、日本人に代わってマネジメントを任せられる人材の
育成が急務となっております。しかし育成には時間がかかることから、ゼネラルマネジャー(GM)やシニアマネジャークラスの人材を外部に求める動きが出始
めています。
それら人材に第一に求められる資質としては、強力なリーダーシップを持っていることで、「指示待ち人間ではなく、自分から率先して計画を立て、部下に指示を出せる人」という依頼を多く受けます。
会社の日本人は社長お一人で、技術畑出身の場合などは、管理の難しい経理・財務・税務を統括できる有能な人材を求める傾向が特に強くなります。また、今回
の人員削減で対応の難しさを経験し、就業規則や労働協約といった社内ルールの改正などが必要になった結果、人事・総務を束ねられる労務にたけた人材の需要
も同様に高まっています。社内のバランスを考えた上での検討も必要なのではないかと思います。
ご参考までに、これまで見聞したところでは、これ
ら人材の待遇は以下の通りとなります。シニアマネジャークラスで給与の手取り額が1000万~1500万ルピア、GMクラスは1500万~3000万ルピ
ア。どちらのクラスでも、少なくとも車の供与や家族を含めた医療保険を福利厚生として求める候補者が多くいます。一般従業員との待遇差が激しいために社内
調整が不可欠となりますが、駐在員に代わって重要なポジションを担ってもらうため、それ相応の待遇を検討する必要があります。
なお従業員20~30人規模の会社では、経理・人事などのオフィスマネジメント全般を統括するGMクラスを採用する企業もあります。経理の経験を持つ人材が一般的で、待遇は上記GMクラスと同等です。
次回は、ローカリゼーションの一環として注目される日本人現地採用についてお話したいと思います。
時事速報インドネシア便掲載
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